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zoom RSS 東京雑記 −上野の森にて−

<<   作成日時 : 2005/09/18 23:34   >>

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9月9日、上野公園午後八時。

東京国立博物館・本館出ると、生暖かい風に乗って笙の音が。

場所柄、藝大の学生が公園で練習でもしてるのかと思っていたら…
装束に身を包んだ10人ほどが、大噴水正面に組まれた舞台の上で雅楽の演奏をしていた。
照明装置などが持ち込まれており、なにかちゃんとしたイベントの様子。
にも関わらず、ビラも無ければ立看もなく。
イベントが日常なこの場所では、派手な宣伝や呼び込みなど、人をわざわざかき集める必要は無いのかもしれない。
周りで蠢く人々も、とくに「何事か?」と物珍しげに興奮する風でもなく。
ごく自然にそぞろ歩きをしたり、気ままに腰掛けて目の前で爪弾かれる平安人の音色に耳を傾けたりしていた。

発熱する東京にあってこの上野の森は、都会独特の自然が息づいていて。
木々が鬱蒼としながらも、緑の薫りのしない木々。
暗闇に溶け込む茂みは、艶めかしい人という名の生き物の気配に支配されて、どこか息苦しくて…


そんな息苦しさに耐えられず、たむろする人々から離れて駅へと向かう。


ヒソヒソ声をかき消してしまうほどの虫の音が響く中、和楽器が持つ独特の苦みと震えをもった響きは別の次元で響くのか、どの音にも邪魔されずに意外にも遠くまで通っていて。

大噴水を背中に感じながら左へと歩みを向けたとき、一際甲高い笛の音が雲に突き抜け、「重陽」という言葉が口から零れた。

その笛の音に埋もれていたモノが射抜かれたのか。


五節最後の重陽…それを踏まえて何も語らずにただ楽を奏でる。

現代の都人の粋な遊びに、遅まきながら気づいた自分自身に苦笑。


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
夜の上野公園を歩いてて雅楽の笛の音が背中の方から突き抜けてきて、ふと「重陽」という言葉が口から零れる。
あたしのような凡人にはとうていありえない経験^^;
ちやさんの見識の深さもありましょうが、やはり京女ということもあるのでしょうか。
そちらでは重陽の儀式があると聞きます。

そうですか。上野の森では、人々が艶かしく感じられて緑の薫りがしないですか。
わたしにとって緑を享受できる唯一の場所なのですが。笑。。
それとも、東京人が艶かしい?
ピカソ
2005/09/23 14:42
To ピカソさん
お久しぶり^^
茶道ではこういった季節の行事を取り入れてお道具を取り合わせることがあるのですよ。
数日前、義母が重陽に合わせて菊の香合を探して居たので、何となく意識には「重陽」というのがあったんですよね。
ただ、上京に浮かれてコロッと忘れていて・笑。

昼間の上野の森はまた違った表情なのですが、夜は何とも言えないほど艶めかしいですね。
うん、きっと人の発する気が艶めかしいんだと思いますです。
ちらっと茂みに目をやれば、いちゃいちゃしてるの一杯だしぃーー;
ちや
2005/09/23 23:05
上野の森が何故「艶めかしい」のか「息苦しい」のか、最初にさらっと読んだとき「なんでやねん?」と首ひねりましたが、やがて我が想像力が正常に活動しはじめ、「ああ、なるほどな」と痛く納得。
やはり「いちゃいちゃ」でしたか。笑。。
せっかく文化の香りを味わいに行ったのに、裏文化を目撃。
とんだ災難で。お疲れさまでごわした^^
でも上野の森は広義の意味で健全です。どうか印象をお悪くなさらないでくださいな。

それにしても、雅楽の音がながれる中での艶事。あやかりたい。。笑。。
ピカソ
2005/09/24 00:56
いえ、別に少々の裏文化を見たぐらいで動じるタマではないんだけどね^^;
上手く言葉にならないけど、妙にそれぞれの波長が同調して息苦しかったとでもいうのでしょうか・謎。
目一杯モノを見て、かなり疲れていたのかもしれませんね。
…年か^^;

平安人は、恋人とのやり取りに歌もさることながらこの楽も大切なツールだったそうな。
ちや
2005/09/25 23:58

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