「ロベール・ドアノー展」 @ 何必館 京都近現代美術館

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新学期始まって、何かとバタバタしてて煮詰まり気味だったこの頃。
心の栄養補給にと京都・河原町まで。

「ロベール・ドアノー展」 何必館 京都近現代美術館
2005年4月1日(金)~5月6日(日)

追伸。。好評似つき5月22日まで会期が延長されました
      興味のある方は、是非この機会に♪


この何必館に来るのはこれが3度目。
さすがにすっかりこの雰囲気にも慣れて、すっと溶け込んで行けました。

3度目にして気付いたのは、視覚のみならす触覚にも訴える場所だな…と。
って、いきなり謎ですよね(笑)。

ここのフロアの絨毯、とっても厚みがあって一歩踏み入れた瞬間、足が柔らかく包まれてなんとも心地良くて。
当日の足元は着物姿ゆえ草履だったのですが、直前まで硬い街中の歩道を踏みしめてた足にはそのフロアの絨毯の厚みがとても心地良くて。
アプローチの黒御影石に囲まれた空間から館内に足を踏み入れた瞬間、視覚だけでなくこの足の触覚にも劇的な変化があって…何処までも計算され尽くしたところなんだと、しみじみ。
この館内の空気はとても濃いモノがありますが、慣れるととても居心地の良い空間。

また、今回のドアノーの作品もゆっくりと向き合うほどに感じるモノがあって、思いがけずゆっくりと過ごさせてもらいました。


毎度のことですが、写真展ということだけど頭に入れての観覧。
当然、ドアノーなんて初耳で「ま、何必館の企画だから大体あんな感じかな~」と相も変わらず軽いノリで^^;
…「あんな感じ」って、どんな感じやねん・謎笑。

ロベール・ドアノー(1912~1994/仏)
パリから一歩も外に出ず、パリの街中の一コマを撮り続けた写真家。
その作品は…
この先に興味ある方は、自分で調べましょう・笑。

前回のアンリ・カルティエ・ブレッソンの作品はどこか社会的なメッセージが込められたシャープなもの。
写真そのものが全てということかキャプションは年代と撮影場所しか記載されていなくて。

でも、このドアノーの作品には彼が生活している慣れ親しんだパリという街に、愛情をたっぷり注いだ眼差しでほのぼの。時に、込められた皮肉にクスッと笑いをそそられるようなもので。
そして、ひとつひとつにちゃんとタイトルが付けられていて、これがもうなんとも絶妙・笑。
全ての作品にタイトルが付いているのかどうかはわからないのですが、少なくとも今回の企画に出品されていたモノについては全てつけれられていて。
30年以上写真を撮り続けて居るのであれば、その数は半端じゃ無いはずなのに、そのひとつひとつに考え抜かれたタイトルを付けているとするならば…それはやはり並々ならぬ愛情をもって写真と向き合っていたのでしょうね。

モノを創る立場にある者は、誰しも並々ならぬ愛情を注いで作品を生み出してゆくことに偽りは無いのですけど。
でも、写真というジャンルでは1つの作品に数ヶ月も向き合って完成させるというモノでは無いがゆえに、こんな風にひとつひとつの作品に温もりを感じるタイトルを付けるのは、とても希ではないかと。

印象に残った一枚は「市役所前のキス」。
彼の作品では一番有名だそうで、多くの人がポストカード等で見たことがあるかも。
この写真、私は高校生の頃に創っていたジグソーパズルの図柄で。
一目見て「うわぁ~、これって!!」と・笑。
改めて作品として向き合うと、しみじみ素敵。
時の止まったかのようにくっきりと浮かび上がる恋人同士。
慌ただしく過ぎてゆくようなぼやけた景色・人々。
慌ただしく流れた20年余りの時を経て、点と点が繋がって線になった嬉しさに、魅入ることしばらく。

あと、ブレッソンとの交流もあったらしく、ここでもまた点が繋がって線が面に。

で、タイムリーなことに今日こんなニュースも。

更に点が繋がって面から立体になり・にこり。

何気に見ていても、積み重なってゆくことでどんどん自分中で膨らんで行くって、こういうことだとつくづく。
これだから見る事って止められないんだよね。

他にも、アーティストのポートレイトなども、その個性を真面目(?笑)に、でもよくよく捉えていて、特に自分の知っている人だと「うんうん。。」と思い入れ深く見ることが出来て。


久々の展覧会。
それもこんなにも栄養をもらえて、とてもお腹一杯になって・幸。

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この記事へのコメント

いるか
2005年05月18日 07:08
こんにちは、先日私も大学の授業でこの展覧会を取り上げて、学生さんたちと見に行きました。何必館の静寂な雰囲気と、時を瞬間で切り取った白黒の写真が非常にマッチしていて、とてもよい時間を過ごしました。が、その後の授業で、この美術館体験をどう授業の中で学生さんと考えようか、数週間ずっと悩んでいたのですが、今日このブログを見て色々なヒントをいただきました。ありがとうございました!お礼がいいたくてコメントしました。
2005年05月19日 00:14
いるかさん。。

コメントありがとうございます^^
モグリ(?^^;)なんで、大学に先生にコメント頂くとは恐縮です^^;
毎回、直感勝負みたいな文章なので・汗。

何必館、とても不思議場所ですよね。
初めて行ったときには圧倒されたのですが、何かの拍子にふっと呼吸が合うと、とても心地良くて。
多感な学生時代に、こういった場所に出会えるってとっても素敵ですよね。
特に今の時期は、最上階の鮮やかさが印象的で^^

どぞ、折ありましたらいるかさんの感想もお聞かせ下さい。


…ここ数日、この記事の検索HIT数が多いのは、課題出された(?)学生さんも読みに来て下さってるからなんでしょうか?笑

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    Excerpt: 写真展。何必館@京都。何必館は、おいしんぼ等ででてくる北大路魯山人の常設美術館。 Weblog: こころそぞろ racked: 2005-04-30 07:10